導入実績

―― 東京ウォータータクシーではどのようにJM-Safetyを利用されていますか。

船を航行させる際は、JM-Safetyアプリをインストールして管理者ツール「JM-Safety for WEB」と紐づけたスマホを必ず携帯します。そして、JM-Safetyアプリを起動させて航行することで、営業所の管理者ツールから所属船の位置を確認できるようにしています。すべての所属船の位置情報をリアルタイムに認識できるのも安心ですし、各船それぞれの位置を把握することで、お客様からのご予約のお電話を受けながら、近い船をすぐにお客様の元へ手配し、あとどのくらいの時間で船が到着するということもお伝えすることができます。また、狭い水路から海に出る場合、岸壁や係留中の船が死角になることがあるので、事務所で管理者ツールを見ながら無線を使って逐一フォローの連絡を入れることができるのも非常に便利です。

―― ちなみに、JM-Safety導入前はどのような運用をしていたのでしょうか。

特定のソフトをインストールしたPCでしか確認ができず情報共有が難しかったですね。試しに、他のスマホアプリでGPS情報を営業所の管理者用スマホに集約してみたこともありましたが、位置情報の精度や表示内容に納得できず、実際の運用には至らなかったです。もともとは、航行時の船の周囲監視については完全に船長の目視で対応していましたが、その当時に比べて、管理者ツールやJM-Safetyアプリの情報から他船が近付いてきていることを認識したうえで目視する現在は、安全意識や安心感が高まっているように感じます。

―― JM-Safetyの良さはどんなところでしょうか。また、JM-Safetyに課題があれば教えてください。

自船と他船のリアルタイムな位置情報把握と、営業所と操船している船長との連携のしやすさは前述の通り便利で良い点なのですが、別の視点からも付け加えると、管理者ツールやJM-Safetyアプリ自体、営業所にいらっしゃるお客様にとって、良い意味のインパクトがあります。日頃、東京湾にどれだけの多くの船が輻輳しているのかということを、管理者ツールやJM-Safetyアプリが船舶を可視化している画面で体感いただけて、船や水域に関心を持っていただく良いきっかけになると感じます。 また、課題に感じていることは特にないのですが、他社でもJM-Safetyの導入が進み、お互いの船の位置を把握し合えると、水域全体としてより安全な環境になるので、そうなれると良いですね。定期運航する水上バスなどに、こちらの船の位置を把握していただきたい気もしますし、最近はカヤックやSUPともすれ違うシーンが増えてきた気がするので、船の大きさ問わず互いに位置を共有し合えるともっと安心だと思います。

―― 最後に、東京ウォータータクシーの魅力を教えてください。

東京ウォータータクシーでは、創業時より「好きなときに、好きなところへ」をというコンセプトをもとに、自由な船をとき放つイメージで運営して参りました。航行ルートや運航ダイヤが決まっているサービス形態ではなく、お客様のご要望やイメージに合わせた自由な航行を実現できることが一番の強みです。多くの船着き場に船を着けることができるため、お客様の好きな時間に好きな所で船の乗り降りが可能であり、船に関するサービスで、こういった自由度の効くサービスを手軽に実現できるのは、なかなか貴重なのではないでしょうか。チャーターの強みを活かして、お客様のペットも一緒に乗船できるということもよく喜ばれますね。今後もこの水上タクシー事業を通じて、船に乗るお客様にとっての自由さを拡大し、東京の水域を『Street＝自由な空間』にしていく取り組みを目指していきます。